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家づくりコラム
2020.10.19
温かい家に必須の断熱。床下や基礎の断熱について解説
省エネ性や居住快適性を考慮し、
より温かい空間づくりを目標にしたい
新築住宅。
冷たい足元に、白い息が出る冬の
寝室やキッチンなど、外気の冷え込みの
影響をダイレクトに受ける住宅は、
住人の健康やランニングコストなど、
あらゆる面での弊害が大きくなります。
そして、温かい家といえば欠かせないのは
”断熱性・気密性”の高さです。
住宅内の温度差や温度のムラを
解消するためには、壁や天井だけでなく
床下の断熱も必要になります。
冷えを感じやすい足元をしっかりと
断熱する床下断熱と基礎断熱
ですが、温かい家を実現する上で
優れている方法はどちらになるのでしょうか。
基礎断熱や床下断熱の特徴と
その違いについて解説していきます。
(関連記事);Ua値とQ値で確認!
”断熱性”は結局どれくらいが適切?

【多くの住宅で採用される”床下断熱”とは?】
日本の既存住宅で採用される率が
高い”床下断熱”は、古い家屋をはじめ
現代の住宅まで、多く採用されて
います。
布基礎・ベタ基礎で断熱を施さない
場合、床下は屋外と同じく
寒い状態です。
”床下断熱”は、床の下面を断熱材で
覆うことで、床下から暖気・冷気が
上がってくるのを防ぎます。
つまり、床下を屋外と考えて行う
断熱方法となるため、湿気がこもりやすい
床下には換気口や、場合によっては
床下換気扇を設置します。
床下断熱を選ぶメリットとして
挙げられる点は、コストが安く上がる点、
そして施工に慣れている業者も多く、
安定した精度で施工できる点です。
シロアリ被害への強みも特筆すべき点。
また、デメリットしては気密処理の
複雑さから、住宅の気密性を確保
するのが難しいという点が挙げられます。
加えてコンクリートの基礎部分が
地盤の上に露出するため、コンクリートが蓄熱し、
室内が冷気・暖気の影響を受け
やすい構造になります。
これによって快適性が損なわれたり、
また室内外の温度差による結露が
起きやすい住宅になります。

【省エネ住宅に適した「基礎断熱」とは】
床下断熱とは対象的に、床下を
住宅内部として考え施工するのが
「基礎断熱」です。
基礎断熱では、基礎で施工される
コンクリートそのものを断熱材で
覆うという特徴があり、これによって
床下空間をも温め、底から温めます。
また、基礎の内側に断熱材を施す
工法を「基礎内断熱」、
基礎の外側に断熱材を施す工法を
「基礎外断熱」と言います。
基礎断熱では、床下断熱とは違い
床下に張り巡らされる配管などは
関係なく断熱施工を行えるため、
気密性を高めやすいという特徴があります。
また、床下が住宅の内部となるため
温かく、コンクリートが室温を蓄熱するため
冬暖かく、また夏は涼しい室内が実現
できます。その他、季節によって配管が凍結
してしまうというトラブルを防ぐことが
可能です。
基礎断熱を採用する際は、シロアリ対策
が必須となっており、コンクリートが
乾く1~2年の間は床下の湿気による
カビに注意する必要があります。

【床下断熱と基礎断熱の違いは?】
日本の約9割の住宅において
採用されていると言われる「床下断熱」。
床下断熱は施工性が高く、コストも
かからない優れた工法ではありますが、
断熱に細かい配慮と技術が必要なことから
住宅の断熱性・気密性を考慮した時、
あまり現実的な工法とは言えません。
床下の断熱で考慮したいポイント
としては、シロアリの対策と
外気に影響を受けない温熱環境、
そして気密がしっかりと取れる
という点です。
シロアリの被害が少ない傾向のある
床下断熱は、優れた工法ですが
施工が甘ければ気密を取るのが
難しく床下空間が外気に影響を受ける
というのが難点。
反対に、基礎断熱の場合は
内断熱・外断熱ともに気密を取りやすく、
床下空間が外気の影響を受けません。
加えて現代のシロアリ対策は進化しており、
薬剤の散布や返しを設けることにより
対策が可能となっています。
どちらも床下の断熱方法としては
優れていますが、基礎断熱は対策を
施せばリスクを回避でき、非常に
優れた断熱性を発揮します。
(関連記事):新築で重視すべき
「温熱環境」。全ての住宅メーカーが
建築できる訳ではない”本当に温かい家”

【温かさを保つことが出来る断熱工法を採用しよう】
温かい家を実現するにあたっては、
住宅を支える基礎にも断熱は
必要です。
基礎部分の断熱方法には
床下断熱と基礎断熱があり、
基礎断熱には2種類の工法があります。
どれも優れた断熱工法ではありますが、
メリットやデメリットがあるのも事実。
しかし、シロアリというデメリットの
対策ができれば、気密が取りやすことと、
床下を温かく保ち、室内に外気の影響を
持ち込まないという点から、高断熱高気密の
住宅には基礎断熱がフィットしていると
言えます。
室温のムラをなくして、快適な
居住性を実現したい新築住宅。
温かさを保つことが出来る断熱工法を
採用しましょう。